テキーラ!

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16世紀にひっそりと誕生したテキーラ。最近では世界中でその国民的な酒への関心が生まれ、その人気は年々高まり続けています。


成作:アナ=イサベル・エンリケス
提供:メキシコ大使館商務部PROMEXICO
写真:De Agave 株式会社のパートナー様より提供

メ キシコで最もなじみ深い酒は2つの文化の融合によって誕生しました。それはまるでこの国の歴史のようです。アガベはメキシコ原産の主原料であり、蒸留は ヨーロッパ式のプロセスです。この2つが組み合わさって、テキーラというメスカルワインが誕生しました。今ではテキーラというメスカルワインは単純にテ キーラとして知られています。

歴史学者のJホセ=マリア・ムリアによると、最初のテキーラは16世紀に造られました。植民地の支配者はヨーロッパ産の蒸留酒の輸入を優先し、アメリカ産の酒の製造を禁止していたので、新しい発明品を受け入れませんでした。

で すから、メキシコの最も代表的な産業はひっそりと誕生したのです。とはいえ、この新しいビジネスの収益性がどれほど高いかが知られるまでに時間はかかりま せんでした。17世紀には、この新しい酒の成功とその生産拡大に驚いた植民地の支配者は、生産を許可して課税することにしました。歴史学者達の見解による と、この酒に課税して徴収した税金は、グアダラハラにおける上水道の導入費用、そしてハリスコ州の本庁舎の建設費用になったのです。

そ れ以来、世界でメキシコだけがテキーラ生産の特権を握ることになりました。ほとんどの人は、テキーラと聞くとメキシコ原産であるという考えに結びつけます が、テキーラは単純に良い酒類貯蔵庫の中身を構成するものと考える人たちもいます。いずれにせよ、テキーラはこの国の経済にとって必要不可欠な存在となっ たのです。

この酒の人気が高まっ たのは、地形がもたらした偶然の所産と言えるでしょう。ハリスコ州に位置するこの酒の名前となった地域は、グアダラハラと国の北部に商品を流通する主要拠 点の1つであるサンブラス港との間を走る道路上にありました。この地理的理由によって最初のテキーラがハリスコ州から出荷されました。しかし、テキーラの 国際的な商業化は18世紀まで始まりませんでした。第二次世界大戦中の1940年代に、ヨーロッパからウィスキーを輸入できなくなったことをうけて、アメ リカ合衆国がその代用品としてメキシコ産の酒の大量買付けを始めたのです。

現 在では、テキーラはメキシコの主要輸出品の一つとなっています。テキーラ管理評議会によると、この産業は過去12年間で9%の成長率を維持しました。 2007年度の総生産高、即ち2億8400万リットル以上のテキーラのうち、約48%を占める1億3500万リットルが輸出されました。2008年には、 生産は10%伸びて生産量は3億1200万リットルに達し、そのうち1億3700万リットルが輸出されました。2009年の輸出量については、現在の世界 的な金融不況にも関らず、更に2%伸びるであろうという予測があります。


メキシコ原産であること

テキーラの国際的な商業化に関して最も重要な要素の1つは、1974年に取得したGuarantee of Origin(原産地証明)です。

Guarantee of Origin(DOT)は、対象となる酒をテキーラと称するための要件を定めています。テキーラと称するためには、ハリスコ州全域、それにグアナファト 州、ミチョアカン州、ナヤリ州、そしてタマウリパス州の一部地域に及ぶ約360万ヘクタールの土地で栽培されるAgave Tequilana Weber(アガベ・テキラーナ・ウェーバー)を使用して造らなければなりません。しかもその呼称の為には、ただ単にその地域の原料を使用すれば良いので はなく、全製造過程をその地域で行なう必要があるのです。

テ キーラという名称を使用しているということは、メキシコ原産であるということです。メキシコは、テキーラという名称の使用許可を、DOTが定めた必要条件 に従う会社だけに与えています。2005年には、メキシコ政府はテキーラの名称を規制する公的規則(NOM -TEQUILA)を公布しました。

これらの規則によって、世界各国からのテキーラのバイヤーが購入する商品が、高品質で独特な 酒であることが保証されるのです。DOTが定められる前は、世界にはテキーラという名称を使って安価で質の悪い酒を販売する場所もありました。しかし、今 日では、メキシコで製造された酒だけがテキーラという名称を使用できるのです。メキシコテキーラ産業協会に従って、リスボン協定に署名した24カ国、メキ シコが通商協定を結ぶ46カ国が、そして商業での知的所有権を承認する世界貿易機関の全加盟国については間接的に、DOTを承認しています。

テキーラへの嗜好は世 界中で広がり続けています。現在では、この酒の主要輸出先はアメリカ合衆国であり、その輸出量は2008年度には1億800万リットルに達しました。次に 多い輸出先がヨーロッパ各国であり、その輸出量は2008年度には1700万リットルでした。130社以上の会社と1,000種類以上の認証ブランドで成 り立つこの一流産業は、まだまだ成長の余地があります。テキーラは間違いなくメキシコの誇りなのです。